法人30周年記念講演会を開催しました。

2017年6月27日

平成29年6月10日、法人30周年記念講演会を開催しました。美熊野福祉会は、来る平成29年11月をもって30周年を迎えます。

講演会の講師として、厚生労働省より、老健局総務課 認知症施策推進室長 宮腰 奏子様、社会・援護局  障害保健福祉部 障害福祉課 地域生活支援推進室障害福祉専門官・地域移行支援専門官(併任)の吉野  智様をお招きしました。

当日は、行政・関係機関等合わせて150名あまりの方にご来場いただきました。

初めに、当法人 森理事長より挨拶後、宮腰様より「介護保険制度の動向~高齢化と障害者~」と題し、ご講演をいただきました。

今後の介護保険を取り巻く状況として、要介護率が高くなる75歳以上の人口は増加が続くが、介護保険料を負担する40歳以上の人口は減少します。また、65歳以上の高齢者のうち、認知症高齢者が増加していく傾向にあることや、世帯主が65歳以上の単独世帯や夫婦のみの世帯が増加していくと推計されています。そのようなことから、介護保険料の基準額も上昇していくことが見込まれており、地域包括ケアシステムの構築を図る一方、介護保険制度の持続可能性の確保のための重点化・効率化も必要となっています。

また、地域共生について、国は平成28年7月に「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部を設置しています。これは、地域共生社会の実現に向け、「他人事」になりがちな地域づくりを地域住民が「我が事」として主体的に取り組む仕組みや、市町村による地域づくりの取り組みの支援、「丸ごと」の相談支援体制の整備を目的として設置されました。「我が事」の意識としては、「自分や家族が暮らしたい地域を考えること」「地域で困っている課題を解決したいという気持ちを持つこと」「1人の課題から考え、ひとりひとりを支えること」の3つをもつことで、高まっていくのではと考えられています。

次に、吉野様より「障害者総合支援法の動向~どう変わる障害福祉~」と題し、ご講演をいただきました。障害福祉施策の経緯と現在のサービス体系の説明があり、障害福祉サービスは年々利用者が増加しており、それに対する国の関係予算額はこの10年で2倍以上に増加しています。昨年起きた相模原市の障害者支援施設における事件後、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律が一部改正されたことの説明もありました。また、障害者の「地域生活支援拠点」の整備も行うとのことで、障害者の重度化・高齢化、親亡き後を見据え、居住支援のための機能(相談・体験の機会・場所・緊急時の受け入れ・地域の体制づくり等)を地域の実情に応じた創意工夫により整備し、障害者の生活を地域全体で支えるサービス提供体制を構築することが目的で、各市町村または圏域に少なくとも1つ整備することとしています。

ご講演を頂きました、宮腰様、吉野様、今回は貴重なお話をお聞かせ頂き、誠にありがとうございました。

講演会を通して、当法人もより一層、新宮・東牟婁圏域の社会福祉の発展と向上のために尽力して参りたいと感じました。

また、ご参加を頂きました行政・関係機関の皆様方に、感謝申し上げます。

今後とも、美熊野福祉会を何とぞよろしくお願い申し上げます。

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